現在のところ、ワーケーションという言葉が一般的に想起されるイメージは「旅先で休暇を取りながら、リモートワークスペースで仕事もする」といったものではないでしょうか。
コロナ禍でリモートワークが急速に普及した一方で、人と会わずに仕事をし続けることで大きなストレスを社員が抱えてしまうケースが増えていることは、大変な社会問題と言えます。そしてまた、リモートワークの浸透によってオフィスにいなくても仕事ができる環境が整備され、場所に囚われない仕事スタイルを多くの人が実践できるようになったのも、大きな社会変化です。
このような時代のトレンド変化を受けて私たち企業人は、
「これからの時代における生産的な働き方とは一体どういうものなのか」
「多様な地域や時間帯でリモートワークを主とした働き方をする場合、雇用形態や社員の休ませ方はどのように変わるのか」
「リモートでほとんどの仕事が完結するとしたら、リアルで会ったり集まったりすることにはどのような価値があるのか」
といった新しい課題と向き合い、立ち止まって考える必要性に迫られています。
また、ワーケーターと呼ばれる新しいワーク&ライフスタイルを実践する人々は、
「好きな場所で好きな時間に働くこと」
「都心のコンクリートジャングルの中ではなく、大自然の中で働き、過ごすこと」
「地域との関わり方を大切にしながら、リモートで都会の仕事もすること」
といった、これまでは異なる価値観を持っています。
ワーケーションに対して、企業や個人が主体的に取り組むとしたら、当協会では以下3つの観点からその実践価値を吟味することを推奨いたします。
・大自然や温泉、アクティビティ、静けさなど、都心にはない環境を満喫し、精神的・身体的な健康を取り戻しながら、仕事にも打ち込めること。
・滞在先で仕事と旅を両立し、新たなものに出逢える感動や楽しさによってリフレッシュされ、仕事や人生の豊かさに繋がること。
・社員、取引先、経営陣などの関係者がリアルな場所で一定の時間を共有し、様々なプログラムを通して、相互理解やチームビルディングに役立てること。
・訪問先で、多様な地域の人々と関わりを持ち、そこでのコミュニケーションを通じた地域との関係性構築によって、新たな人材採用、ビジネスアイディアの創出、取引先の開拓などの事業機会に繋げること。
・その地域でしかできない様々な自然体験、文化体験、講習プログラム、人材交流等を通して、都会では得られない新たな学びや気づきを得られること。
・ESG投資やSDGsの観点から、地域や自然との関わり方を現場で学び、企業としてどのような行動を取っていくか新しい指針を見出すこと。
この3つのワーケーションの実践価値を総合的に捉え、企業の成長、個人の成長、ひいては、持続可能な企業経営と地域との関係性構築に繋げていくことを目的に、ぜひ意義のあるワーケーションに取り組んで頂きたいと考えています。
先述のようなワーケーションの実践価値を踏まえ、当協会では、地域に根ざしたワーケーション振興団体として、北海道の国立公園を舞台に地域と深く繋がるワーケーションプログラムをご用意しております。
創設当初からこれまでに20回以上のワーケーションプログラムを実施してきた経験から、企業や個人のワーケーターにとって、最も重要なポイントは「地域との継続的な関係性が生まれること」であると考えています。
純粋なビジネスの効果だけでも言っても、
・ドローンスクールの地域プロジェクト
・空き家対策の地域プロジェクト
・承継先のないホテルのリニューアルプロジェクト
などの新しい事業プロジェクトが、当社のワーケーションプログラムを通して都心企業と地域が関係性を構築することによって、次々と生まれています。
また学びという観点でも、国立公園ならではの大自然や、そこで暮らしてきた地域の方々から持続可能性を学ぶSDGs研修をインクルードしたワーケーションプログラムで高い効果を得られました。
単純な企業研修で終わらず、地域人材との会話や交流を通して、地域の歴史や課題、大自然と人との共生をどのように考えていくかなどの深い学びや気づきが得られると共に、地域の人と共同でSDGsのワークショップを行うことによって、企業としてどのように地域に関わり貢献することができるか、といった明確なビジョンの創出にまで繋がっています。
このように、地域との深い関係性を築くワーケーションプログラムは、企業にとっても、そこで働く人々にとっても、思いがけない新たなフロンティアを切り拓いていくことに繋がり、大変効果性の高いものだと言えます。
より具体的なワーケーションプログラムの詳細については、本Webページの「Plan」に掲載しますので、ぜひご参考にして頂ければと存じます。
当協会では会員企業を対象に、企業の経営課題やニーズに合致したワーケーションプログラムの実施をサポートしております。ご興味ある方は、お気軽にお問い合わせ頂ければ幸いです。
今回ご紹介させて頂くのは、ひがし北海道の内陸中間地点にある「阿寒摩周国立公園」でのワーケーションプログラムです。
阿寒・屈斜路・摩周の3つの国内最大のカルデラが集約し、火山と湖と森林という原始的な景観と、SUPやカヌーなどの水上アクティビティやキャンプ、トレッキングを初めとした、初心でも気軽に楽しめる自然体験アクティビティの環境が整っていることが特徴的な地域です。
ひがし北海道の玄関口である釧路空港から車で90分、オホーツクエリアの玄関口である女満別空港からは車で60分と、広大な大自然を要するフィールドでありながら、アクセスもしやすいことも人気の一つです。
環境省が国立公園での滞在環境の上質化とインバウンド対応促進を進めるために立ち上げた「満喫プロジェクト」でも、北海道で最初の実証実験エリアとして選定され、原生林やこの地域ならではの動植物などの豊かな生態系と人々の暮らしが長年調和されてきた地域として注目を集めています。
環境省公式HP:
https://www.env.go.jp/park/akan/
当社のワーケーションプログラムでは、阿寒摩周国立公園の地域資源や魅力を最大限活用し、
① 長期滞在型
② SDGs型
③ マインドフルネス型
④ MICE型
⑤ 地域交流型
の5つのパターンをご用意しています。
どのプログラムも、地域の自然・歴史・文化はもちろん、地域住民の活動、観光事業者の創意工夫等の地域連携にしっかりと取り組んだ上で、この地域ならではの体験と学びを磨き上げ、企業や個人のワーケーションニーズに応えていくための受け入れ態勢を構築しています。
各プログラムごとの詳細を本ページ下部に掲載しております。導入される企業様ごとのニーズに合わせて日程・予算・プログラム内容などアレンジ可能ですので、お気軽にお問い合わせ頂けましたら幸いです。
ぜひ、この機会に、阿寒摩周エリアならではのワーケーションプログラムを1度体験してみてはいかがでしょうか。
2週間程度の期間、この地域に滞在し、リモートワークをしながら、ここでしかできない体験、交流を楽しむワーケーションスタイル。暮らすように滞在することで、都会の仕事をしながらも、地域との関係性を大切にできる人にぴったり。
まるで2拠点生活のような滞在体験を通して、心身をリフレッシュすることはもちろん、新しい出逢いの喜び、感動が仕事のクリエティビティにも生きていく。
企業としての事業目的・ビジョン・バリューをSDGs研修プログラムを通して再発見しながら、地域との関わり、大自然との触れ合いを通して、事業と地域社会、事業と自然との関係性を見直す契機を得る。
座学だけではなくフィールドワークを積極的に取り入れ、自然の中でのアクティビティや、この地域の歴史文化に育まれた「共生と循環の思想」に基づくライフスタイルを体験することによって、都会では得られない新たな気づきや学びを獲得する。
プログラムの最後には、企業として各個人として、SDGsのために何を実行するのかを宣言できるように導く。
SDGsの基本的な概念を復習しつつ、企業としてなぜSDGsに取り組むかをまず明確にする。その上で、企業としての最も本質的な存在意義や、これから成し遂げるビジョンをチーム全体で創り上げる。
大自然に囲まれた阿寒摩周のエリアで、日常の業務に忙殺されては決して考えられない深いテーマを考える時間を確保する。温泉や森林トレッキングなども活用し、日常の疲れを癒しながら、クリエイティブな活動に全力で集中することが可能になる。
アイヌ文化を初めとしたこの地域ならではの深い歴史と文化を体験し、古の時代から実践されてきたSDGs - 自然との共生と循環の思想 - を学ぶ。アイヌ民族音楽や刺繍体験、食体験、代々口伝で伝えられてきた教え・哲学を聞く場など、阿寒摩周エリアで雄大な大自然と共に生きてきた人々の英知に触れる。
カヌーやトレッキングなど、このエリアならではの環境に優しいアクティビティを通じて、自然の奥深さに触れると共に、ネイチャーガイドのインタープリテーションから自然との付き合い方の哲学、これからの企業活動はどうあるべきかについて考えを深める。
SDGsの公式インストラクターがファシリテートを行い、カードゲームやシリアスレゴプレイを通して、企業として地域や社会にどのように貢献していくべきか、その考え方や手法を習得する。
SDGs型ワーケーションの最大の特徴として、都会の中での自社完結型のワークショップではなく、多様な地域関係者・地域住民と一緒になってワークに取り組み、都会と地域のそれぞれの観点や価値観をクロスさせることによってより世界観を広げていく。また、企業として、どのように地域と関わり協業することができるのか、という新しい事業の視点を得ることができる。そして、これらのプログラムを通して、都心企業と地域との関係性が生まれ、今後さらに発展的な関係を築けるようにサポートする。
脳機能をリセットし、ヘルスケアと生産性向上を実現するプログラム。阿寒摩周の大自然を活かし、仕事・健康・心の豊かさを取り戻して頂く。
このフィールドだからこそできるプログラムとして、カヌー・乗馬・SUPなどのアクティビティと瞑想やマインドフルネスの技術を組み合わせて、より効果の高いマインドフルネス体験を提供する。開放的な環境で体と心を整えるワークを行い、生産性やクリエイティビティを高めると共に、働く人々のウェルビーイングの向上にも繋がる。
屋内プログラム:マインドフルネス講義・ストレッチ・食べる瞑想法 など
屋外プログラム:湖畔ウォーキング瞑想・SUPヨガ・テントサウナ後の湖畔瞑想 など
阿寒エリア:阿寒Eバイクツアー、ボッケトレッキング、モーニングカフェツアー など
摩周エリア:摩周Eバイクツアー、釧路川源流カヌーツアー、屈斜路湖SUPクルージング、屈斜路湖テントサウナ体験、和琴半島トレッキングなど
国内・国際商談会やフォーラムと地域での体験プログラムを組み合わせ、ビジネス出張と地域交流の両方を実現。
商談や情報収集など直接的なビジネス目的がありながらも、この地域の大自然やそこで活躍する人々に触れ、心身をリフレッシュしながらビジネスの発展のための重要な視座を得ることができる。特に、SDGsの要素を含むビジネスに相応しい環境、学びの場を提供する。
また、自然環境の持続可能性を重視し、数十名単位の比較的小規模なマイクロMICEの実施フィールドとして活用して頂く。地域の観光キャパシティを大幅に超過することなく、比較的少人数だからこそ可能な質の高いプログラムを提供し、この地域で会議や褒賞旅行を継続的に催行する意義を感じて頂く。
屋内プログラム:SDGs に関連するフォーラム、会議、商談会などの会場提供のほか、講師派遣、地域交流プログラムなども企画可能
屋外プログラム:ネイチャーツアーや異文化体験プログラムなどを組み込み、阿寒摩周国立公園の自然や文化の奥深さに触れ、参加者に新たな視座を提供
食事会場:地産地消やSDGsに考慮した食事メニューの提供で参加者の満足度向上を実現
阿寒エリア:阿寒Eバイクツアー、ボッケトレッキング、モーニングカフェツアー など
摩周エリア:摩周Eバイクツアー、釧路川源流カヌーツアー、屈斜路湖SUPクルージング、屈斜路湖テントサウナ体験、和琴半島トレッキングなど
地域貢献や地域に関わる事業展開に高い関心を持つ都心企業に対して、地域人材との交流プログラムを提供し、意見交換・人間関係作りを通じて、結果的に新たな事業展開や採用に繋げていく。
都心からやってきたビジネスパーソンが地域の人といきなり繋がりを持とうとするのはお互い心理的なハードルが高い場合が多いため、イベントやフィールドワーク、地域コンテンツ体験などを共同で行う機会をプログラムの中に予め組み込んでおくことで、スムーズな交流と信頼関係構築を実現する。
都心企業と地域人材の出逢いのきっかけを演出し、オープンにお互いの意見やその地域ならではの体験を共有することで関係人口創出に繋げていく。
また、リアルなコミュニティとオンラインコミュニティを連動させる。地域に関わりたい企業・経営者・ビジネスパーソンと地域人材を結びつけるZoomイベントなどを定期開催することでオンラインコミュニティを形成し、その中で年に何回かリアルプログラムを実行することで、より有意義で密度の濃い関係性を構築することを可能にする。
オンラインプログラム:地域の人とZoomで交流するオンラインイベントやトークショー など
リアルプログラム:まちづくりワークショップやディスカッションイベントの共同参加・共同運営、地域のネイチャーガイドとのタイアップ企画・ツアー参加、地域体験コンテンツや地域産品の共同開発プログラム など
阿寒エリア:あかん湖鶴雅ウイングス、ホテル御前水、阿寒の森鶴雅リゾート花ゆう香 など
摩周エリア:お宿欣喜湯、KKRかわゆ、川湯観光ホテル、ワッカBBB、屈斜路プリンスホテル、ピュアフィールド風曜日、民宿美里、National Park Style Cafe、工房一丁目、カフェノーブル など
阿寒エリア:阿寒Eバイクツアー、ボッケトレッキング、モーニングカフェツアー など
摩周エリア:摩周Eバイクツアー、釧路川源流カヌーツアー、屈斜路湖SUPクルージング、屈斜路湖テントサウナ体験、和琴半島トレッキングなど